「カサンドラ症候群の苦しみを分かり合える人と繋がりたい」
今までそんな声が多くありました。
でも、ネットでも実際に会う集まりでも「人と繋がる」ことで辛さが緩和するどころか、ストレスになってしまったと言う方々がたくさんいました。
私はカサンドラ症候群を乗り越えるまで、同じ境遇のカサンドラ同士で苦しみを分かち合うというプロセスは踏んでいないです。
繋がりたいという欲求もありませんでした。
当時、苦しみを分かって欲しい欲求はあったけれど、それは夫や義家族に対してでした。(無理でしたが)
「同じ苦しみを感じている人がいたんだー!」という衝撃と安心感は、野波ツナさんの漫画シリーズを読んで満たされました↓

私は早い段階からカウンセリングに通っていたので、それが心のオアシスのような存在になっていたのも良かった点だと思います。
自分の心のモヤモヤを吐き出し、それを適切に受け止めてくれるカウンセラーさんがいました。
やはり誰かを求め続けてしまうのは、適切な相談相手がいないという点が大きいと思います。

受け入れがたい事実ではありますが、カサンドラ症候群は相手が変化して治るものではないことはご存知の方が多いと思います。
自分自身に向き合い、自分の捉え方を改善したり、自分はどう思いたいのか、どうしたいのかを自分軸で考え行動して、緩和されていくものです。
相手も徐々に歩み寄ってくれれば良いのですが、その「歩み寄り」も、相手が自分の思い通りに歩んでくれないから苦しんでいる場合だと、自分で自分自身をカサンドラ症候群に落とし入れてしまっている可能性はあります。
今まで皆さんの体験談を聞いてきて、この沼にハマってしまっていた人は多かったです。
やはりそこは今言った「自分自身に向き合う」や「自分の捉え方を改善する」に戻ることになります。
そして相手のあり方によって、何年も何年も堪え難い状態が続くようであれば…最後は離れることを自分で行動することになると思います。
”相手のせいで幸せになれなかった”ではなくて、自分の幸せのために。
たくさんのカサンドラ症候群の人がいても、みんな同じようで同じではない、それか全く違う状態、それがカサンドラ症候群。
それぞれが乗り越える課題は異なります。
だから、やみくもに人と繋がってしまうことで、何かが違うと感じたり心のプラスにならずにストレスになってしまうのではないかなと思います。

私は過去の自分を思い返して、もし自分があの時に誰かと繋がれるとしたら、どんなカサンドラ症候群の人と繋がりたかったかを考えてみました。
繋がりたい人は、自分と同じような考えや姿勢を持っている人だと思います。
- 夫婦関係を改善したい
- 夫を大切に思っている(過去、たまに見失うことあり)
- 愚痴の言い合いはしたくない
- 相手の旦那さんのことを悪く言いたくない
- 自分の夫のことを悪く言われたくない
- カサンドラ同士、お互いを頼りにしすぎない
こんな感じかな🌷
最後の「カサンドラ同士、お互いを頼りにしすぎない」は、深刻な事柄はカウンセラーさんに話して、その他のちょっと軽い感じのトピックをカサンドラのお友達と話したいな〜とは思います。周りに分かってもらえないことが多いカサンドラ症候群については、お互いの存在が依存的になってしまう恐れはなくもないからです。
それに、きっと自分の家庭のことでもいっぱいいっぱいなので、そこに相手の家庭の深刻な問題ものしかかると精神的に負担になってしまったり、暗い気持ちになってしまいそうです。

相手の旦那さんのことを悪く言いたくないし、自分の夫のことを悪く言われたくない気持ちは強くあります。
夫に超ムカついて爆発したことは数え切れないほどありましたが、そう感じて「ムカつくー!」と夫に直接言っていいのは妻の私だけ。
夫のことをよく知らない赤の他人には、自分の夫のことを絶対に悪く言われたくありません。
なので、自分の夫が最低な人という前提で人格否定をしてきたり、その暴言に同感を求めて欲しい人は私は繋がりたくないです。
本来の意図、苦しみを分かち合う道から外れ、自分の夫を見下し合うことに爽快感は全く感じません。
誰かのお子さんのお父さんを批判することも嫌です。
アスペルガーカサンドラに関係なく、人の悪口を言い合い、面識のない人にまで怒りの感情を持ってしまうような人間関係の中に入るのは避けたいです。
誰かを否定する生き方は、したくないです。
そして、長い間同じ場所で悩んでいる人がいたら、心療内科やカウンセリングなどの医療機関、相談窓口を頼り、まずその環境から抜けだすことを勧められる人でありたいです。
結局は、その夫婦のことはその夫婦にしか分からないと思います。
分からないから難しい領域だし、寄り添うことに限界を感じる前に、心の病は素人ではなく専門家に対応してもらった方が適切だと思います。
自分のことを理解できるのは、最後は自分しかいないと思います。
「自分はどんな人と繋がりたいのか?」を明確にして、心にプラスになるような人間関係が築き合えるといいですよね。